大雪高原温泉より白雲岳避難小屋

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北海道の山をカメラと歩く
白雲岳避難小屋より高根ヶ原を望む

白雲岳避難小屋

  大雪高原温泉から緑岳を経て白雲小屋で宿泊。そして赤岳から銀泉台へと縦走した時に撮影した写真の紹介です。天候に恵まれなかったので、白雲岳避難小屋付近の写真しかありません。
ですが、学術的にも興味深い地帯なので高根ヶ原、スレート平の構造土、白雲岳のナキウサギなど大雪山の歴史を語りながら紹介したいと思います。
ナキウサギの生息地に行くとピチーッと言う泣き声が聞こえ、目を凝らしてよ〜く探すと、遭えます。残念ながらアップの写真で収めたことはありません。
でも彼らにとっては貴重な住家ですから、面白半分で脅かしたりしないでください。生きた化石なのですから。人類共通の遺産として後世に残してあげようという自然保護の気持ちで接しましょうよ。
 
銀泉台より石狩岳連山を望む
【夜明け】
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  白雲岳避難小屋  

 それでは大雪高原沼めぐりのページでも一部記載しましたが、この付近の歴史から入って行きたいと思います。この地の歴史を知ることにより、写真を通して感じる見方がかなり変わると思います。

例えば、先祖の開墾時代の話しを聞き、この辺に川があったとか井戸を掘った時の苦労話、土器が出土したんだとか、この立樹の由来や当時の写真なんて見ると、同じ風景を見ていてもまったく違う想像が出来ますよね。
当時植えた苗木がこんなに大きくなったんだ〜みんなこの木を見て育ったのか!この石はかなり昔に飼っていた犬のお墓だったのか〜とか色々聞いてしまうと、残さなければいけないものや、後世に語り継がなくてはいけないことも出てきます。自然も同じなんですよ。

本来、木や自然を守るなら人間は一切入れないで完全閉鎖してしまえばいいことですよね。高山植物も減らないし、登山道を伝って雨水が流れ、地形を崩して行きます。その都度整備をするにしても人力運搬人力施工。私達は入山するのにお金も払っていませんよね。それでも、登山道以外は歩かない、指定の場所だけの野営などの条件で入山させて頂いてます。感謝なんです。

盗掘なんて最低です。日本でこの大雪山にしかいない特別天然記念物のウスバキチョウの幼虫はコマクサだけしか食べないんです。越冬しながら3年もかかって成虫になります。あの寒いところでですよ。

ちょっと熱くなってしまいましたが、盗掘だらけでコマクサがほとんど見え無かった現実を目の当たりにしてるもんで・・・・・・・・・
カメラのファインダーから覗くと自然体の物が減って来たことがよ〜く分かるんです。


                               
白雲分岐から白雲岳避難小屋に向かう中間地点より緑岳(2019m)左と避難小屋(右)を望む。  雪渓がある所が緑岳から避難小屋までのエスケープルート付近です。実際歩いて見ましたが、濃霧時などは絶対迷うし、避難小屋には到着出来ないと思いました。緑岳から小屋に向かう時に天候不良時は遠回りでも白雲分岐から行きましょう。





さてこの辺りは氷河があったかも知れないと言われてます。まずは大昔の話から行きますね。昔、地学の授業で使用した資料を参考に書いて見ます。

今から約2億年前、北海道は海底でした。海底では1億年以上もずーと、土砂を堆積させ厚さも数1,000mになりました。これが北海道の土台になった粘板岩(日高累層群)です。

そして大雪山付近は今から約2,000万年前の新生代第三紀頃に激しい海底火山活動が起きました。その時に海底で火山レキや溶岩が北海道の土台の上に積もります。でも温泉のような熱水のために変質してしまい緑色凝灰岩(グリーン・タフ)が形成されました。

新生代第四紀洪積世頃の北海道は今とほとんど変わらない形で陸になってました。石狩平野から苫小牧にかけた低地帯や標津付近の原野もまだ浅瀬の海が広がってました。そんな時に土台とグリーン・タフを突き破って火山活動が新しく始まりどんどん陸化します
この噴出した溶岩で形成されたのが沼ノ原、五色ヶ原、高根ヶ原です。この高根ヶ原を作った溶岩は冷え固まる時に板状にひびが多く入った(板状節理)の安山岩が出来ました。
そして第四紀末期頃に全長3,000mにわたる大規模な地すべりが起き、その上に出来たのが高原沼群なのです。すべった断面部分が高根ヶ原の絶壁なのです。(大雪高原沼めぐりの写真でよく出てくる絶壁部分です

時代がちょっとずれたので元に戻しますね。

第四紀中期頃に高根ヶ原などの溶岩台地、お鉢平を中心にする、白雲岳、赤岳、黒岳、凌雲岳、北鎮岳などの山々を作るもとになりました。溶岩の噴出ですでに2,000mを超える高さになったのです。そして火山を作る活動の後は大量の熱雲を噴出する活動に変わり、山体の中身がスカスカになってしまいました。これが大陥没を起こしカルデラになったのがお鉢平なのです。

高根ヶ原に話しを移します。ここには角ばった板状の安山岩で出来たレキが六角形の帯状に立って並んでます。これが規則正しくなっているのが不思議です。これは構造土と言って北欧やグリーンランドなどの氷河の周辺によく発達しているものなのです。
日本には乗鞍岳や白馬岳。北海道の白滝町の平山、羊蹄山の山頂、
大雪山には標高2,000m級の山やすその砂礫地で見られます。黄金ヶ原、トムラウシ山、化雲岳、平ヶ岳、五色岳、高根ヶ原、白雲岳、赤岳、北海岳、熊ヶ岳、永山岳、凌雲岳などです。

ここで本題です。

となれば、ここに大昔氷河があったことになりますよね。それで氷河地形というのは山岳氷河のもっとも小規模なものでカール(圏谷)と呼ばれているもので、山頂部の一方をスプーンでえぐりとったような形をしてます。
氷河の末端の位置を示すモレーン(堆石丘)。そしてその背後のくぼ地には池が出来ることがあります。
左下の写真を見てください。避難小屋が建っているこの丘がモレーンでないかと言われてます。すぐ右に野営地が見えますが、右下の写真が小屋の付近からバックに白雲岳を見て撮った写真です。池こそありませんが、若干のくぼ地。もしかしたらですよね。

そしてこの白雲岳付近おいて、少なくとも地下15mに達する永久凍土の存在が確認されてます。今より1万年前以前に現在より7℃〜8℃低い気候条件下で形成されたものと考えられています。

どうですか?すごいところだということが分かりますよね。





高山植物と動物にも歴史があります。この白雲岳にも生息しているナキウサギに関する内容です。

今から2万年前のヴュルム氷期の最盛期にはどんどん雪が降り積もり、海水面が100m以上も低下したために、比較的浅い海峡だった宗谷と樺太や対馬と朝鮮が陸つづきになりました。但し、一番深い津軽海峡は開いていたとしても極めて狭かったと考えられています。宗谷海峡から北方型のコマクサ、エゾツガザクラ、リシリリンドウ、キバナシオガマなど約20種とナキウサギ、オオツノシカ、ナウマンゾウも同時に来たと思われます。

他に東北型の国後側から来たエゾコザクラやクロユリなど約25種。南方型の本州方面から来たミヤマキンバイ、タカネキスミレなど約15種が北海道にやって来ました。そして現在はまわりが海に囲まれている北海道の高山にこれらの動物や植物、昆虫などが生息している訳です。

ナキウサギがオオツノシカやナウマンゾウと一緒に北方から渡って来て、今でも生きている。そうです!生きた化石なんです!大雪山のことが少しでも御理解出来たでしょうか?




多くの研究者ボランティアの方々が調査をして本にもなってます。
テントで生活しながらデータを収集している人も居るはずです。
私も先生から頂いたコピーを読まなければ、ここまで大雪山を知ろうとは思いませんでした。これは本当です。
このホームページを見て少しでも多くの人に理解して頂き、、大雪山ばかりではありません、地球規模に環境と言うものについてもう一度考え直す機会が出来ればと思います。

地球にもサイクルがあるから、自然な温暖化は仕方ないにしても、人為的に起こす温暖化やオゾン層破壊は、当然まずいですよね。
以上でした。生意気に書いてごめんなさい。







左の写真は白雲岳避難小屋です。こんな小高い丘の上に建ってます。右の写真は小屋すぐ右側にある野営地です。当然見えてる山は白雲岳(2229m)ですよ。野営地のちょっと北側に雪渓を潜って来た水場があります。
登山道の脇に咲いていたコマクサです。 同じコマクサです。こんなレキの上で咲いてます。
リンドウ系だと思います。 白雲分岐付近より避難小屋、高根ヶ原、遠くの雲の上にトムラウシ山が見えてます。
早朝の白雲岳避難小屋と遠くにトムラウシ山。朝の清々しい時です。 白雲岳避難小屋より高根ヶ原とトムラウシ山(2141m)を望む。雪渓の向こう側が高原沼ですね。
銀泉台より石狩連山の夜明け。
白いのは雲海です。
以上PENTAX MZ3での撮影でした。

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